2018年度の第27回JAMCOオンライン国際シンポジウムは、「テレビの未来～日本とヨーロッパ」をテーマに、内外の研究者、専門家の方々の報告と討論を展開していただきました。日本の放送やメディアの現状について多角的な観点から考察いただき、さらにヨーロッパの公共放送が直面する課題を掘り下げていただきました。

　当センターのホームページに日本語と英語で掲載しております報告と討論をご覧いただいた内外の皆様から、貴重なご意見を寄せていただきました。さまざまなメディアがその社会的な役割を変貌させようとするなかで、今回の国際シンポジウムの取り組みがテレビの未来について考える一助になることを期待します。

　日本のテレビは昨年12月にスタートしました新4K8K衛星放送の開始や、多様な事業者によるコンテンツ配信の取り組みなどにより、高画質化や放送通信融合の大きな変化のさなかにあります。海外でも同様の変化が進んでいると聞いております。

　当センターの事業活動にとってもこうした環境変化は深いかかわりを持ちます。日本のテレビ番組の国際版の提供を通じて国際交流を進め、日本と諸外国の相互理解の促進と開発途上国の放送の発展に寄与するという当センターの目的の実現のために、毎年続けてまいりました国際シンポジウムの成果やそれによって得られた知見をいかしてまいりたいと考えます。