第27回 JAMCOオンライン国際シンポジウム
2018年12月~2019年3月
テレビの未来~日本とヨーロッパ
開会挨拶
一般財団法人放送番組国際交流センター(JAMCO)は、1991年の設立以来ほぼ毎年、テレビ番組を通じた国際交流に貢献するため、国際シンポジウムを開催してまいりました。2018年度は、オンライン上で「テレビの未来~日本とヨーロッパ」をテーマに、内外の研究者、専門家の方々の報告と討論を展開し、皆様方のご意見をいただきたいと存じます。
当センターは、テレビ番組を通じて国際交流を進め、日本と諸外国との相互理解の促進と開発途上国の放送の発展に寄与することを目的としています。
このため、当センターは、主な活動の1つとして、日本で放送されたテレビ番組の中から、開発途上国での放送に適した番組を選んで、英語、スペイン語、フランス語などに翻訳した国際版や、現地語に改編しやすいME(Music & Effect)版を制作しています。当センターが所有している国際版のテレビ番組は、1991年度から2017年度末までにドキュメンタリー、こども・教育番組、ドラマなど、合わせて1,722本になりました。
当センターは、これらの番組の放送が、開発途上国の教育、防災、衛生、技術、環境などの分野における支援となり、同時に日本の現状や文化の理解に役立つことを念願して、途上国の放送局にこれらの番組を無償提供しています。1991年度から2017年度末までに、アジア、太平洋島嶼国、アフリカ、中近東、中南米などの96カ国に対して12,712本のテレビ番組を提供しました。これらの日本のテレビ番組の国際版は、国によって、現地の言語に改編されたり、そのまま英語やあるいはスペイン語などで放送されています。
2015年度の第24回JAMCOオンライン国際シンポジウムにおいてアジアの国々から報告されたように、デジタル化とインターネットの普及という技術革新により、アジアの放送局にとって「インターネットの活用」や「放送と通信の融合」という課題は無視できなくなっています。
それだけに、2018年度のJAMCOオンライン国際シンポジウムで「テレビの未来~日本とヨーロッパ」をテーマとし、日本やヨーロッパ諸国がこうした課題にどう取り組んでいくのかを、考察することは、当センターの任務にとって、途上国に提供する番組の権利や条件が絡むだけに、大いに関係があると存じます。
「放送と通信の融合」が進むにせよ、人々が情報を入手する上で、テレビが大きな役割を果たすことに変わりはありません。しかし、テレビがどう変貌していくかによって、コミュニケーションのあり方も変化していくことでしょう。
さらに国際交流という視点からも「テレビの未来」を考えておくことには意義深いものがあります。
2018年度の第27回JAMCOオンライン国際シンポジウムでは、日本の「テレビの未来」について、青山学院大学の内山隆教授、日本大学の小向太郎教授、NHK放送文化研究所の村上圭子研究主幹からそれぞれの報告をいただくことにしています。また、ヨーロッパで進むテレビをめぐる変化について、イギリスのOfcom(Office of Communications放送通信庁)のJacquie Hughesさん、NHK放送文化研究所の中村美子研究主幹に参加していただく予定です。
このシンポジウムでは、これをご覧になっている皆様、研究者、実務者の方々からのご意見を歓迎いたします。
当センターは、テレビ番組を通じて国際交流を進め、日本と諸外国との相互理解の促進と開発途上国の放送の発展に寄与することを目的としています。
このため、当センターは、主な活動の1つとして、日本で放送されたテレビ番組の中から、開発途上国での放送に適した番組を選んで、英語、スペイン語、フランス語などに翻訳した国際版や、現地語に改編しやすいME(Music & Effect)版を制作しています。当センターが所有している国際版のテレビ番組は、1991年度から2017年度末までにドキュメンタリー、こども・教育番組、ドラマなど、合わせて1,722本になりました。
当センターは、これらの番組の放送が、開発途上国の教育、防災、衛生、技術、環境などの分野における支援となり、同時に日本の現状や文化の理解に役立つことを念願して、途上国の放送局にこれらの番組を無償提供しています。1991年度から2017年度末までに、アジア、太平洋島嶼国、アフリカ、中近東、中南米などの96カ国に対して12,712本のテレビ番組を提供しました。これらの日本のテレビ番組の国際版は、国によって、現地の言語に改編されたり、そのまま英語やあるいはスペイン語などで放送されています。
2015年度の第24回JAMCOオンライン国際シンポジウムにおいてアジアの国々から報告されたように、デジタル化とインターネットの普及という技術革新により、アジアの放送局にとって「インターネットの活用」や「放送と通信の融合」という課題は無視できなくなっています。
それだけに、2018年度のJAMCOオンライン国際シンポジウムで「テレビの未来~日本とヨーロッパ」をテーマとし、日本やヨーロッパ諸国がこうした課題にどう取り組んでいくのかを、考察することは、当センターの任務にとって、途上国に提供する番組の権利や条件が絡むだけに、大いに関係があると存じます。
「放送と通信の融合」が進むにせよ、人々が情報を入手する上で、テレビが大きな役割を果たすことに変わりはありません。しかし、テレビがどう変貌していくかによって、コミュニケーションのあり方も変化していくことでしょう。
さらに国際交流という視点からも「テレビの未来」を考えておくことには意義深いものがあります。
2018年度の第27回JAMCOオンライン国際シンポジウムでは、日本の「テレビの未来」について、青山学院大学の内山隆教授、日本大学の小向太郎教授、NHK放送文化研究所の村上圭子研究主幹からそれぞれの報告をいただくことにしています。また、ヨーロッパで進むテレビをめぐる変化について、イギリスのOfcom(Office of Communications放送通信庁)のJacquie Hughesさん、NHK放送文化研究所の中村美子研究主幹に参加していただく予定です。
このシンポジウムでは、これをご覧になっている皆様、研究者、実務者の方々からのご意見を歓迎いたします。
田島高志
一般財団法人放送番組国際交流センター 理事長
(略歴)
1959年 東京大学卒業、外務省入省
1989年 駐ブルガリア特命全権大使
1993年 駐ミャンマー特命全権大使
1995年 駐カナダ特命全権大使兼国際民間航空機関(ICAO)日本政府代表部大使
1998〜2004年 国際機関アジア生産性機構(APO)事務総長
2005年〜2010年 東洋英和女学院大学大学院客員教授
2007年〜2010年 国際教養大学客員教授
著書: China and Southeast Asia 1981 IISS (the International Institute for Strategic Studies)
『ブルガリア駐在記』1994 恒文社
『ミャンマーが見えてくる』1997 サイマル出版会
『改訂版ミャンマーが見えてくる』2002 有朋書院
『国際情勢分析②』(同書内カナダ部分)2004 鹿島平和研究所
『日中平和友好条約交渉と鄧小平来日』2018 岩波書店