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HOME > 第23回 JAMCOオンライン国際シンポジウム > テレビ番組を通した「防災の教訓・知見」の海外展開についての一考察 ~タイの大学生に対するNHKワールドTV番組の視聴調査結果より~

JAMCO オンライン国際シンポジウム

第23回 JAMCOオンライン国際シンポジウム

2015年2月~2015年10月

日本のテレビ番組のアジア・中東での理解の実態

テレビ番組を通した「防災の教訓・知見」の海外展開についての一考察
~タイの大学生に対するNHKワールドTV番組の視聴調査結果より~

田中孝宜

1.はじめに

 今回のJAMCO国際シンポジウムの目的の一つは、日本のテレビ番組が異なる文化を持つ外国の視聴者にどのように受容されるのかという「受け手」の視点を提示することである。

 日本からの情報発信の強化が声高に叫ばれ、テレビ番組は海外発信の主要な手段として位置づけられている。とりわけテレビ国際放送への期待は高い。しかし、国際放送に関する「受け手」の調査は限られている。海外で日本の国際放送を視聴できる世帯数は拡大しているが、視聴者の顔が見えないのである。NHKでは海外の視聴者に番組モニターを依頼し、国際放送を見て意見や感想を報告してもらっている。このようなモニターはもともと日本に高い関心を持つ熱心な「親日家」で、批判的な意見が出にくい。日本のテレビ国際放送の視聴者層を広げるためには、「親日」以外の「普通の視聴者」から意見を聞くことが必要であろう。

 今回、試験的に、タイで最高学府とされる国立大学の大学生にNHK国際放送で放送されたテレビ番組を見てもらう視聴調査を行った。大学生たちは、卒業後タイの社会を担っていく将来のリーダーであり、NHK国際放送が求める潜在的な視聴者層であると考えた。

 視聴調査で用いたのは、NHKが3.11東日本大震災をテーマに制作したドキュメンタリーで、「3.11の教訓」「被災者の心を追ったドキュメント」「原発事故の背景」など、題材や演出手法の異なる6本の番組である。いずれも日本の制作者が日本の視聴者のために制作したもので、英語に吹き替えられて国際放送で放送された。2011年の東日本大震災では甚大な被害を受けたが、その経験を将来の防災に生かそうという動きが数多くのテレビ番組で描かれている。その貴重な教訓や防災ノウハウは、国内のみならず世界の人たちで共有すべき価値がある。また、震災以降、さまざまな国際会議の場でも日本の防災力をどう海外に展開できるのかが話し合われており、震災関連のテレビ番組は、日本から発信できる強力なソフトであると考えられる。

 本報告では、異なる文化に暮らし、災害に対しても日本と異なる意識を持つタイの大学生が、日本の震災関連のテレビ番組を見たとき、どんな感想や意見を持つのか、どのような番組であれば受容されるのか、グループインタビューの結果をもとに考察を試みたい。

2.背景と調査の概要

(1) 日本の国際放送

 日本からニュースや情報を海外に発信するNHKの国際放送「NHKワールド」には、次のような目的が掲げられている。(http://www3.nhk.or.jp/nhkworld/japanese/info/aboutus.html

  • 世界の人々に、内外のニュースを正確・迅速に伝える。
  • NHKの海外ネットワークを生かし、アジアの情報を多角的に伝える。
  • 大きな事件、事故、自然災害などが発生した場合には、ライフラインとしての役割を果たす。
  • 日本人の暮らしや文化、政治や社会の動き、科学や産業の実情、重要な国際問題についての日本の立場や主張などを正確・迅速に伝える。
  • 世界各国との相互理解を深め、友好親善と文化交流を促進する。

 このような使命を負う「NHKワールド」には、大きく分けて3つのサービスがある。1935年から行われている「NHKワールドラジオ」では、現在18言語でニュースや番組を放送している。また「NHKワールドプレミアム」は、海外にいる日本人を主な対象に、日本語でNHKニュースや、情報番組、娯楽番組、スポーツなどを配信している。そして、2009年から始まった「NHKワールドTV」は、日本やアジア、世界の最新ニュースや多彩な番組を、外国人に向けて、24時間、英語で放送している。現在約140カ国・地域で視聴可能となっている。

 本調査は、このうち「NHKワールドTV」に焦点をあて、同チャンネルで放送された「東日本大震災」関連の番組の視聴調査の結果を報告するものである。「NHKワールドTV」では、毎正時にニュースを伝え、後半は様々な番組を放送している。国際放送のために制作されたオリジナルの番組もあれば、NHKの国内向けに放送された番組を英語に吹き替えて放送する場合もある。東日本大震災以降、震災の経験やその教訓を世界に発信し、海外での防災、減災に役立ててもらうため、多くの震災関連番組が英語化され、海外展開されている。番組の長さを調整するための編集は一部行われているが、基本的には、元の国内向けの番組に英語のナレーションや英語通訳の音声をつけて放送されたものである。

(2) 調査の概要

 今回の調査の概要は、下記の通りである。

実施日:2014年10月9日

実施場所:タイ国バンコク 国立大学キャンパス内の教室

対象:タイの国立大学の学生13人(男性3人、女性10人)
タイの大学生は、現地の教授の協力を得て集まってもらった。英語のテレビ番組をある程度理解し、しかも一般的な視聴者の視点を期待することから、英語の授業を受講している学生で、メディアを学んだり日本について研究したりする学生ではないことを条件にした。

番組視聴の様子・グループインタビューの様子

調査方法:

  • 回答者の基本情報把握のため、質問用紙を用いたアンケートを実施(20分)
  • NHKの震災関連番組6本のオープニングパートを視聴し、簡単な感想をアンケートに記入、6本の番組を気に入った順にランク付けをしてもらう(60分)
  • グループインタビュー(7人と6人のグループ、各70分)

使用言語:英語

対象番組は、いずれもNHKが制作した東日本大震災関連のドキュメンタリーで、テーマや演出手法の異なる以下の6本である。

  • ① 「NHKスペシャル 巨大津波“いのち”をどう守るのか」(2011年5月放送)
  • ② 「シリーズ東日本大震災 東北夏祭り~鎮魂と絆と~」(2011年8月放送)
  • ③ 「シリーズ原発危機 事故はなぜ深刻化したのか」(2011年6月放送)
  • ④ 「NHKスペシャル 巨大津波が都市を襲う~東海・東南海・南海地震~」(2011年9月放送)
  • ⑤ 「NHKスペシャル“いのちの記録”を未来へ~震災ビッグデータ~」(2013年3月放送)
  • ⑥ 「シリーズ東日本大震災第2部“製造業王国”東北は立ち直れるか」(2011年6月放送)

 上記の番組のテーマについては、タイの人たちにも直接関係しそうなもの(①や⑥)、関係性のやや薄いもの(③や⑤)、直接の関係はないと思われるもの(②と④)を選択した。また、演出については、スタジオキャスターを置く①「巨大津波“いのち”をどう守るのか」と被災者の思いに焦点を当てたヒューマンドキュメントの②「東北夏祭り~鎮魂と絆と~」で比較を試みた。①は、日本で放送されたとき視聴率が20%近くあり、震災関連の番組の中でも際立って注目された番組であり、ABU(アジア太平洋放送連合)を通して海外の放送局に無償で提供され、高い評価を受けた。②は、被災者の心を丁寧に描いたもので、ワールド・メディア・フェスティバルのドキュメンタリー部門・人間関係と価値観カテゴリーで「インター・メディア・グローブ金賞(一位)」を受賞した。ただ、日本では、被災者を描いたものは視聴率が比較的伸びないという調査もあり、祭りの再開というテーマはタイの視聴者からやや遠い印象を持つため、この2つでどんな対比が見られるのかを調査の大きな柱の一つにした。

3.アンケート・番組視聴調査結果

(1) 参加者の基本属性

 まず、調査参加者の基本属性を提示する。表1は、回答者の基本属性のうち主なものを示したものである。すべて大学生だが、学年は1~4年まで含まれている。男女ほぼ同数で募集したものの、結果として女性が多くなった。専攻は、経済や商学系の学生が中心である。ほとんどの学生が複数の国へ海外旅行を経験しており、国際ニュースへの関心もある程度高いことがうかがえた。海外の国際放送については、CNNとBBCへの認知度が高く、NHKワールドTVを知っている人は、13人中5人、実際に見たことがあるという人は2人で、いずれもケーブルテレビで視聴したという。

 テレビの視聴時間は、1日1時間以内が8人、1~2時間が2人、2時間以上が3人で、ニュースのほか、ドラマやバラエティの人気が高い。韓流ドラマのファンという学生が複数いたほか、バラエティでは、オランダからフォーマットを取り入れた歌番組のボイスや料理番組などが良く見られているようである。

表1 調査参加者の基本属性

(2)参加者の英語能力

 英語のテストについての受験経験および点数を聞いたところ、ほとんど学生がCUTEPと呼ばれるタイのチュラロンコーン大学が開発した英語テストを受けていた。調査に参加した学生のCUTEPの点数を他のテストにあてはめると、TOEFLibtテストで80点前後、TOEICでは700点台あたりと思われる。英語専攻の学生はいないが、トップクラスの大学に入学するためには、学部に関わらず、かなりの英語力が求められるという。13人中12人がCNNやBBCなど海外のニュース番組を視聴していたが、その理由については、ニュースや情報を得るためというより、英語の勉強のためという意見が大半であった。

(3) 参加者の災害への意識

 調査参加者に災害への意識をアンケートで確認した。まず東日本大震災を知っているかどうか聞いたところ、12人が知っていると答えたが、一人知らない学生がいた。また、東日本大震災の津波被害の映像を見たかどうか聞いたところ、11人が見たと答え、2人が見ていないと答えた。見たと答えた学生のうち、8人がタイの放送局が放送したニュースで、3人はYouTubeで見たという。日本で起きたような津波災害を身近に感じるか5段階で聞いたところ(表2)、非常に強く感じると答えた人は一人もおらず、強く感じると答えた人は1人、6人が普通、5人があまり感じないと答えた。1人は、東日本大震災はタイから遠く離れたところで起きた災害で、全く身近に感じないと答えた。

表2 津波災害を身近に感じるか

(4)番組視聴調査の結果
番組の視聴の流れ

 調査では、基本属性を聞いた後、番組の視聴を行った。調査の流れは、次のようなものである。

  • 1) 番組を見る前に「タイトル」の印象と「テーマ」への関心度について、5段階で答えてもらう。
  • 2) 番組冒頭のオープニング部分の4~5分ぐらいを見てもらう。その番組のエッセンスが凝縮され、どのような番組かコンパクトにわかるからである。
  • 3) オープニング部分を見て、理解度と、番組の続きをどのくらい強く見たいのかを聞く(ともに5段階評価)。番組の中で理解できなかったことがあった場合、何が原因かを書いてもらう。
  • 4) どのような内容であれば、最後まで見ようという気持ちになるのかを書いてもらう。
  • 5) 6本見終わった時点で、好きな番組から順位をつけてもらう。
  • 6) 2つのグループに分けて、インタビューを行う。第一グループは、番組評価で①「巨大津波“いのち”をどう守るのか」を一位に選んだ学生と、②「東北夏祭り~鎮魂と絆と~」を一位に選んだ学生の計7人で、オープニングの後の番組本編も10分程度視聴してもらい、演出手法の違いも含めて意見や感想を聞いた。また、第二グループは残りの学生6人で、各人にその番組を選んだ理由やタイの人にとって、より魅力的な番組にするには何が必要か、改善点のアイデアなども聞く。
アンケート調査の結果

 まず、各番組の内容と番組を視聴してのアンケート調査の結果を、番組ごとに紹介したい。

「巨大津波“いのち”をどう守るのか」について

甚大な被害をもたらした東日本大震災。三陸沖の海底で何が起きたのか。NHKや各地の人々がリアルタイムで捉えた映像や被災者の証言、専門家の分析から、巨大津波の全貌を明らかにする。巨大津波はどのように発生し、海岸の町や集落を、どのように襲ったのか。そして地震発生から津波がくるまで、人は何を考え、どう行動をしたのか。命を守るために何が必要なのか、スタジオキャスターがVTRを織り交ぜて伝えた。

表3 番組①についてのアンケート調査の結果(表の数字は人数)

 まず、番組の英語タイトル“Mega Tsunami: How can lives be saved?”については、強くひかれたというわけではないが、ほぼすべての人が肯定的に感じている。テーマへの関心はやや低い。津波災害を身近に感じるかというアンケート結果にもあったように、東日本大震災は遠くの災害という意識があるのかも知れない。番組視聴後、11人の人が75%程度の理解度と答え、ほぼ100%理解できたという学生は1人であった。理解できなかった理由として、「英語の発音」、「災害に関する背景知識の欠如」や「タイと日本の防災文化の違い」が挙げられた。オープニング部分を見て、その後番組を終わりまでみたいかという問いには、肯定的な反応は7人、否定的な反応は4人であった。

 どういう内容なら見たいかを聞いたところ「命を救う具体的な方法を知りたい」「情報を減らしてほしい」という意見があった。

「東北夏祭り~鎮魂と絆と~」について

東日本大震災によって多くの町が被災し、数百年続いてきた夏祭りが開催できないという地域もあった。そんな中、「震災で亡くなった家族や友人の霊を弔いたい」と、あえて開催に踏み切った地域も多い。岩手・陸前高田市もその一つ。当初「こんな時に祭りなんて」という声もあったが、こんな時だからこそ祭りが必要だと開催が決定した。番組では、岩手・陸前高田市の「七夕」開催までの日々に密着し、人々はどんな思いで夏祭りに臨もうとしているのかを描いた。

表4 番組②についてのアンケート調査の結果(表の数字は人数)

 まず、英語タイトルの“Can you see our lights?:First Festival after the tsunami”については、全体的に肯定的な印象を持たれた。また、テーマに対する関心もまずまずだが、他の番組に比べ突出しているわけではない。一番の特徴は、視聴後の理解度で、ほぼ100%理解できたという人9人を含むすべての人が75%以上理解できたと答えた。番組を全部見たいと前向きに答えた人は12人に上った。

 どんな内容を期待するかを聞いたところ「祭りの開催にこぎつけるまでの様子と実際の祭りの様子」「災害から復興に向かう人々の日常を見たい」などの意見があった。

「原発危機 事故はなぜ深刻化したのか」について

東日本大震災を受けて発生した原発事故。当初の想定を超え、水素爆発やメルトダウンなどが進行し、後手、後手の対応の中で、汚染は拡大していった。なぜ、ここまで事故は深刻化したのか。事故対応にあたった官邸、保安院、原子力安全委員会、そして東京電力はどう動いたのか。当事者たちの証言と内部資料をもとに徹底検証した。

表5 番組③についてのアンケート調査の結果(表の数字は人数)

 3番目の番組“Japan’s Nuclear Crisis: What caused this Massive Disaster?”については、タイトルの印象、テーマへの関心ともに、全体的に肯定的な意見が多い。ただ、見終わった後の理解度は低く、半分以下しか理解できなかったと答えた人が6人いた。理解できなかった理由としては、「原発に関する知識がない」「英語の語彙が難しい」などが多くあげられた。専門的な用語が含まれていたことが原因と考えられる。そのためか、番組を最後まで見たいと答えた人は少ない。

 もし見るとすれば、「原発事故の解決策を紹介してほしい」「事故は防げたのかどうかを知りたい」「背景に流れる音楽がホラー映画みたいなので変えてほしい」などの意見が聞かれた。

「巨大津波が都市を襲う~東海・東南海・南海地震~」について

東日本大震災をきっかけに、これまでの、東海・東南海・南海地震が同時に起きる「3連動地震」の被害と対策案が見直されている。新たな研究から、津波が巨大化するメカニズムが判明。専門家は予測の2倍近くの津波が沿岸を襲うことや、これまで被害を想定していなかった都市にも津波が到達する可能性を指摘する。命を守るために、何をすべきなのか。最新の研究と日本各地の取り組みを伝えた。

表6 番組④についてのアンケート調査の結果(表の数字は人数)

 4番目の番組”The Triple Quake Scenario-Bracing the Next Tsunami”については、タイトルの印象は特に良いわけではないが、テーマへの関心はまずまずである。理解度も比較的高く11人が75%以上理解している。また6人がすべて見てみたいという強い希望を持っている。

 番組内容で期待することは「どのような技術を活用し、どのように津波災害を軽減できるのかを見たい」「CGは素晴らしいが、防災対策についてのメッセージをよりはっきり伝えてほしい」「地元の人々がどのような恐怖を感じ、どう備えるのか知りたい」などの意見があった。

「“いのちの記録を未来へ”~震災ビッグデータ~」

1万8500人もの死者・行方不明者を出した東日本大震災。被災地の数十万人の行動の軌跡、車載カーナビに残された車の走行記録、震災1週間でつぶやかれた1億8千万のツイートなど、さまざまなビッグデータの解析を試みた。番組では、あの日人々が何を求め、どう行動したのか、残された映像などからだけでは分からなかった東日本大震災の全貌を「ビッグデータ」から解き明かした。

表7 番組⑤についてのアンケート調査の結果(表の数字は人数)

 “Disaster Big Data; Saving lives through information”については、タイトルの印象は悪くないが、テーマへの関心度はやや下がる。理解度はさらに低くなる。理解できないのは、「テーマそのものが新しく、イメージできない」「語彙が難しく、一部のアニメーションの説明が分からなかった」「英語が速い」という意見があった。ビッグデータという余り聞き慣れないテーマについて英語での説明を理解するのに苦労している様子が伝わる。ただし、すべて見たいという学生の割合は高い。

 番組への期待は「ビッグデータ活用の具体例を知りたい」「将来の災害でビッグデータをどう使えるのかを知りたい」という意見などがあった。

「“製造業王国”東北は立ち直れるか」

東北の町工場が被災し、部品が作れなくなったために、世界中で自動車が作れなくなるというサプライチェーンの問題が顕在化し、東北の製造業がいかに世界の経済にとって重要な位置をしめていたかが明らかになった。被災した製造現場を入り口に、自動車や半導体産業を多角的な取材で構造的に分析しながら、日本経済、そして東北が進むべき道を探る番組。

表8 番組⑥についてのアンケート調査の結果(表の数字は人数)

 最後の番組“Rebuilding Manufacturing Kingdom, Tohoku” は、タイトルの印象、テーマへの関心ともに、肯定的な意見と否定的な意見に分かれた。全体的に理解度は高い。参加した大学生は、ビジネスや経済を勉強しており、しかも2011年にタイ大洪水災害の時に、東北の製造業と同様のサプライチェーンの問題が起きたことから、基礎知識があると思われる。番組を最後まで見たいかどうかについても意見が分かれた。

 番組への期待は「他の多様な業種についても、震災の影響を知りたい」「日本経済に対する震災の影響」「海外への影響」「解決策を知りたい」という意見があった。

(4)ランク付け

 表9は、学生に、6本の番組を気に入ったものから順位をつけてもらった結果である。ちなみに1位に選ばれた番組に5ポイント、2位に4ポイント、3位に3ポイント、4位に2ポイント5位に1ポイント、6位はポイントなしとして、計算してみると、番組のランキングは「番組②東北夏祭り~鎮魂と絆と~(52ポイント)」、「番組⑥“製造業王国”東北は立ち直れるか(36ポイント)」、「番組⑤“いのちの記録を未来へ”~震災ビッグデータ~(32ポイント)」、「番組④巨大津波が都市を襲う~東海・東南海・南海地震~(28ポイント)」、「番組①巨大津波“いのち”をどう守るのか(24ポイント)」、「番組③原発危機 事故はなぜ深刻化したのか(23ポイント)」となる。

表9 番組ランキング

 タイの大学生に最も評判が良かった「番組②」は、13人中6人が一位に、3人が二位に選び、全体的に肯定的な反応が多くあった。二番目にポイントが高かった「番組⑥」は、男性2人が一位に選んだ一方で、女性2人が六位に選ぶなど、意見が分かれた。三番目に高得点を得た「番組⑤」も、男性1人が一位に選らんだが、女性2人が最下位に選ぶなど、関心のあるなしが人によってはっきり分かれる結果となった。四位の「番組④」については、上位に選んだ人は少ないが、最下位に選んだ人も一人もいなかった。五位の「番組①」は、一位に選んだ人が2人いる一方で、逆に最下位に選んだ人が4人もいた。六位の「番組③」も、最下位に選んだ人が4人いた。

 言うまでもなく、順位は番組の出来、不出来ではなく、タイの学生の主観的、感覚的な判断に基づいている。結果を見る際には、

  • 女子学生が多数を占めていること
  • 経済やビジネスを学んでいる学生が中心であること
  • 理解度と番組評価に相関関係が見られること
 以上のようなポイントは考慮しなければならない。順位付けの理由や各番組についての意見については次章で紹介したい。

4.グループインタビュー結果

(1) グループインタビューの流れ

 インタビューは2つのグループに分かれて行った。第一グループは、番組視聴で、最も気に入った番組として「①」または「②」を一位に選んだ学生で、第二グループは、それ以外の学生である。

 インタビューの主な質問項目は次の通りである。

1) 番組視聴で一番気に入った番組について、その番組を選んだ理由。
2) 番組を見て、いいと思った点、悪いと思った点、わからなかった点。
3)日常見ているタイの番組との違い。
4)タイの視聴者に見てもらうための改善提案のアイデア。



 第一グループには、「番組①」と「番組②」の本編を10分程度視聴してもらい、より具体的な番組イメージを持ってもらった上で、オープニングと本編との印象の違いや、演出や内容についての感想や意見を聞いた。

(2) グループインタビュー結果
番組ランク付けの判断基準

それぞれの番組を一位に選んだ人にその理由を聞いた。

番組①「巨大津波“いのち”をどう守るのか」

●「タイで見る番組とは違って、本物の映像、本当の生存者へのインタビューがたくさんでてきて、リアリティがあった。(学生No.11)」

●「タイではこのようなドキュメンタリーは余り見ない。とてもクリエイティブで、タイでもこういう番組を制作してもほしいと思った。災害に備え、どう準備すればいいのかを伝えている。(学生No.8)」

番組②「東北夏祭り~鎮魂と絆と~」

●「東日本大震災のことは、テレビで見たり、学校で先生が話してくれたり、インターネットでも見たけど、こうしたドキュメンタリーで見ると、被災した人の様子がよりよくわかる。悲しい話だが、本当に起こったこと。映画を見ているみたいだけど、本当の話。番組に出てくる人の気持ちがすごく伝わってきて、共感できる。彼らが、どのように乗り越えていくのかを最後まで見たい。(学生No.13)」

●「災害の後、祭りを開くべきか、中止にすべきか、議論が分かれていたが、こうした意見の相違はタイでもありそうで、理解できる。(学生No.1 )」

番組③「原発危機 事故はなぜ深刻化したのか」

●「タイでも原発を建設すべきとの議論があり、こうした事故の影響は知っておく必要があると思った。タイでは石炭による火力発電が中心だが、公害の問題がある。原発はクリーンと聞く。私たち新しい世代は、このテーマに関心を持つべきだ。NHKが原発について作った番組をもっと見たい。原発は難しい問題だが、番組でいろいろ学べるといいと思う。(学生No.5)」
注)タイでは、以前から原発の導入に関する議論が行われてきたが、福島第一原子力発電所の事故を受けて、2012年副首相が原発導入を断念することを明言し、火力発電に重点を置いている。

番組④「巨大津波が都市を襲う~東海・東南海・南海地震~」について」

●「この番組を選んだのは、すでに起きたことを紹介しているのではなく、災害の『予報』のように将来のシナリオを提示し、起こりうる危険を認識させているからだ。日本人がこうしたシナリオを受けて、どんな備えをするのか、知りたい。日本で起きうる災害のシナリオで、タイと直接関係ないかもしれないが、もし起きた時の影響は世界的なものになると思う。(学生No.7)」

番組⑤「“いのちの記録を未来へ”~震災ビッグデータ~」

●「今日、情報は最も大事で、ICT(情報通信技術)は私たちの生活を激変させている。ビッグデータのようなICTの活用を知っておくことは、将来の防災に役立つと思う。タイの人も使える。このテーマは、日本の問題だけでなく、一般化できる、みんなに関係する問題だ。テクノロジーを知っておくことは現代的なテーマだ。(学生No.2 )」

番組⑥「“製造業王国”東北は立ち直れるか」

●「この番組から、経済がグローバル化している様子がよくわかった。私はビジネスを専攻しているので、6本の番組の中で一番内容を理解できた。将来はグローバルにビジネスをしたいと思っている。(学生No.3 )」

●「サプライチェーンという概念に興味を持った。将来役に立つと思った。(学生No.4 )」

(3)番組①と番組②の演出面での比較について

 番組①と②を選んだ人で構成された「グループ1」の学生には、それぞれの番組の最初の10分間を見てもらい、意見や感想を聞いた。
 結論からいうと、番組②のほうが、圧倒的に肯定的に受け入れられ、番組①は、厳しい意見が聞かれた。

番組①についての主な意見・感想

 約1時間の番組だが、「長く感じる」「情報量が多すぎる」という意見が多く聞かれた。

●「実際に災害に直面し、生き残った人を探してインタビューし、教訓を引き出すという手法は素晴らしいアイデアだと思う。教訓は、映像も使いながら良く伝わってきた。ただ、その教訓にたどり着くまで、いろいろと説明があったが、長すぎる。飽きてしまう。(学生No.13 )」

●「たくさんの教訓が含まれていて、私はこの番組を一位に選んだが、タイの人には、長すぎる。情報量が多すぎる。要約するところは要約して、30分ぐらいだと、タイの人でも見るかも。(No.11 )」(この意見に周りからは、一回5~10分の番組でテーマをひとつに絞って数回に分けて放送した方がいいとの声が聞かれた。)

 学生が「長い」と感じた背景には、説明が足らず、わからない部分があったことも関係しているようである。外国人向けに画面での文字情報は追加されているが、より一層の工夫が求められそうである。

●「いろんな町の名前が出てきたが、日本の地名を聞いてもイメージできない。全体が分かる地図を使ってわかりやすく提示してほしい。東京のような有名な都市との位置関係が分かるような大きな地図から地名にズームして、実際の映像に変わるような工夫があればいい。(学生No.9) 」

 この番組については、スタジオキャスターの使い方にも否定的な声が聞かれた。

●「キャスターが、スタジオにいて一人で立ったまま動かずにリポートしているのは、ぎこちなく感じた。タイでは、スタジオの司会者はたいてい座っているし、カメラにももっと動きがある。キャスター一人の顔をずっと撮っているのはつまらないと思う。(学生No.10)」

番組②についての主な意見・感想

 番組②に対しては、否定的な意見は全く聞かれなかった。「悲しみ」「希望」など見る人の中に、さまざまな感情を呼び、考えさせられる番組だという意見が聞かれた。

●「ドキュメンタリーだが、ドラマチックなストーリー。家族を6人も失うという悲しみに置かれた男性、その男性の境遇にもし置かれたら、私だったら乗り越えられないと思う。とても心に訴える番組。タイの人の心に伝わると思う。最後まで見たいという気になった。この番組なら長くても見る。(学生No.10 )」

●「とても悲しい番組。でも最後まで見たい。子供を亡くした男性が、祭りを通して、どのように乗り越えていくのかが知りたい。(学生No.12 )」

(4) 英語の問題

 番組①と番組②を視聴した学生の反応の違いの背景として、英語の問題もあると思われる。番組①は通訳の声で英語の吹き替えが行われている。一方、番組②は、ネイティブスピーカーのプロのナレーターが読んでいることもあり、情感がうまく伝わっているようだ。

●「番組①の男性キャスターの声の吹き替えが通訳の女性の声で違和感を持った。(学生No.10 )」

●「番組①のインタビューは通訳の声による吹き替えだったが、番組②では、被災者のインタビューは、そのまま日本語を残し、英語の字幕が付けられていた。私には日本語で何を言っているのかはわからないが、声のトーンで話している人の気持ちが伝わってきた。感情が良く伝わってきた。(学生No.9 )」

●「番組②は、ナレーションの女性がいい。映像で伝えきれない部分も声の感じで伝わってくる。何が起きているのかが声の感じでわかる。(学生No.1)」

 グループ①、グループ②の両方の学生に「番組の改善点」を聞いたところ、英語に対する要望が多く聞かれた。主な意見は以下の通りである。

  • 通訳の英語は、単調で声の表情に変化が少ない。ナレーターのほうが、単に情報だけでなく、感情も伝わるのでいい。感情が伝わるようにメリハリが大事。
  • インタビューは、そのまま日本語で放送し、英語の字幕を付けた方がいい。
  • 番組①のように、キャスターがカメラを見ながらワンショットでコメントを付けるときも、日本語をそのまま生かし、英語字幕のほうがいい。(ただし、前述のようにキャスターのコメントが長すぎる演出には否定的な意見が聞かれた。)
  • 聞き取れない英語があってもある程度内容が想像できるように、アニメーションやコンピューターグラフィックスで、視覚的に補足してほしい。(タイ語の字幕があれば一番いいという意見もあった。)
(5) 日本の番組とタイの番組を比較して

 6本の番組を視聴してもらった結果、学生たちが日本のドキュメンタリーに対してもった印象は、良くも悪くも「タイの番組とは違う」ということであった。
 良い点としては、何と言っても「本物の映像・インタビュー」の持つ迫力、説得力である。
また番組の中に防災に対する教訓など、メッセージが詰め込まれていることも好感を持って受け止められた。
 一方で、否定的な意見として一番多く聞かれたのが「まじめすぎる」ということである。映像より、コメントが優先されるような説明的な番組になると「飽きてしまう」ようである。どんな番組なら見たいかを話し合ってもらったところ、番組②と番組①を足したような番組という意見が挙げられた。つまり、番組②のようにドラマチックなヒューマンストーリーの中に、番組①が伝えたような防災の教訓を、さりげなく盛り込んだような番組なのだそうだ。

5.おわりに

防災関連番組は見られるのか

 タイの人たちの防災への関心はさほど高くない。今回調査に参加した学生の中には、東日本大震災について知らない学生、当時の津波の映像を見たことがないという学生がいた。グループインタビューでも複数の人が、タイの人の気質に触れて、防災への関心の低さを述べた。

●「タイの人はすぐ忘れる。何か起きると騒ぐけど、すぐに収まる。だから、今、津波の話題を聞いても余り関心を持たないと思う。(学生No.3 )」

 ただ、学生たち自身は、一般の人たちより、防災に対する関心を持っており、その重要性も認識しているという。防災に関するテレビ番組を機会があれば見たいという意欲は感じた。今回の調査の結果をまとめると、次のようなポイントをあげられるのではないだろうか。

  • 「防災」をテーマにした6本の番組総体のイメージは概して好意的なものだが、具体的なレベルになると、印象が散漫になる。「良い番組だ」と評価しているが、「自分の興味にあわないときは見ない」「興味を持って見始めても途中で気持ちが離れてしまう」など、タイトルやテーマから持つ番組イメージの期待に応えなければ、チャンネルを変えられる可能性が高い。
  • 番組が扱うテーマが、直接自分たちの生活に関係なくても、番組の演出次第では、高い関心を呼ぶことができる一方で、テーマに関心があっても番組の演出に違和感を持つと、最後まで見てもらえないこともある。
  • 第一のハードルとして、「理解してもらう」ことが重要である。英語ネイティブでないタイ人に、防災の専門用語を使って説明しても伝わらない。アニメーションやCGなど見せ方を工夫し、わかってもらう必要がある。
  • NHKの番組は「まじめ」という印象を持った学生が多くいた。勉強になるかもしれないが、インパクトに弱く、物足りない印象をもたれている。「ためになりそうだから面白くなくても見よう」というような「勉強」として見てもらえるのは難しい。理屈先行の番組ではなく、登場人物に共感し、感情移入できる番組のほうが受け入れられやすい。
  • 「リアリティがある」という印象はあるが、その割に単調で、長く、飽きてしまうという感想が聞かれた。演出に「驚き」や「メリハリ」をつけるなど、ある程度、ローカル(タイ)の番組制作手法を理解する必要があるように思われる。

 学生がNHKの制作した一部のドキュメンタリーの演出に違和感を持ったことをタイの公共放送タイPBSアカデミック・インスティテュート所長のアノタイ・ウドムシン氏に尋ねたところ、「ドキュメンタリーは制作費がかかり、時間もかかる。さらに高い番組制作能力も求められるので、タイの放送局では、BBCやNHKが制作するような良質のドキュメンタリーは全くといっていいほど制作されていない」として、タイの視聴者にとっては、社会問題を扱うテレビ番組でも、スタジオで司会者とゲストがにぎやかに話しあうような演出のほうが、見慣れているのではないかと分析する。

 番組の視聴を促進するためには、理解度を上げる必要がある。そのためには、英語の壁も大きい。タイは、日本と同じように、英語を日常的に使うのではなく、学校教育の中で学んでいる。英語学習熱は高く、大学生の英語力は向上しているとはいえ、シンガポールやフィリピンのように、英語を第二言語として身近に活用している人たちとは異なる。調査に協力していただいたタイの国立大学教師のスチャダー・ニマニット(Suchada Nimmannit)さんは、学生の英語力が番組内容の理解度に影響を与えていたのではと話す。スチャダーさんも「東北夏祭り~鎮魂と絆と~」がタイの人たちの感覚に一番合うだろうという印象を持ったというが、そのほかの番組の順位付けについては、理解度と番組への好感度は関連性があるように思うと分析していた。NHK国際放送で、日本に特化したテーマを放送する場合、単語の選び方や、話すスピードなど、どのような英語で伝えるかは検討の余地があるのではないだろうか。特に災害に関連する英語や防災用語についてはアジアの人々にとって日常的に聞いたり使ったりするものではなく、番組でコメントする場合も、視聴者の多くが、英語の非ネイティブスピーカーであるということを考慮する必要があるだろう。

NHKワールドTVへの期待

 最後に、学生たちに、NHKワールドTVへの期待を聞いてみたので紹介したい。表10は、タイの学生にNHKワールドで見てみたい番組ジャンルを複数回答で答えてもらったアンケートの結果である。

表10 NHK国際放送への期待(複数回答)

 タイの学生に、NHKワールドに対する印象や、どんな番組を放送すれば見たいと思うかを聞いてみた。学生たちが思いつくままに答えたものだが、主な意見として以下のようなものがあった。

●「NHKワールドを見たことがあるが、余りに日本的だという印象を持った。(学生No.2)」

●「もっとアジアの文化を扱った番組を見たい。ニュースなら経済や金融関連のニュースを見たい。ホームページのライブストリーミングだけでなく、YouTubeにビデオを流したり、見やすくしてほしい。(学生No.6)」

●「バラエティショーを見たい。日本のだけでなく、いろんな国の面白い番組を放送してほしい。(学生No.11)」

●「バラエティショーを見たい。歌のコンテスト、料理コンテストなどを見たい。アジアのいろんな国の料理が出てくるコンテスト。(学生No.12)」

●「バラエティショーは見たいけど、すでにタイの放送局がたくさん放送しているので、いいドキュメンタリーを見たい。防災をテーマにした番組も見たい。(学生No.13)」

●「ドキュメンタリーとソープオペラ。ソープオペラは強いソフトだと思う。多くの人を引き付け、文化を学べる。韓国ドラマがタイでは人気だが、韓国の人が、どんな文化を持っているのか、料理、ファッションなども学べる。日本のドラマもタイでは有名。タイのドラマもNHKワールドで世界に放送して、タイの文化を知ってもらいたい。(学生No.9)」

●「アジアを取り上げたドキュメンタリーを見たい。アジアの良質なドキュメンタリーは余りないように思う。NHKがアジアを代表するような形で、アジアが何を考えているのかを表現するような良い番組を制作してくれたら素晴らしいと思う。(学生No.12)」

 学生たちの話を聞いているとNHK国際放送の番組は「まじめすぎる」と言いながらも、実は、そうしたまじめな番組も見たいという意識も持っていることがうかがえた。防災関連の番組についても、「タイの一般の人は見ないと思うが、自分は見たい」という説明も聞かれ、潜在的な需要があることを感じた。

 本報告は、NHK国際放送の番組を視聴者の立場にたって検証し、視聴者の意向を把握するために、グループインタビュー調査を試験的に行ってみた結果である。国際放送は、視聴者の顔が見えないとよくいわれる。海外の人は日本の国際放送の番組を本当はどういう気持ちで見るのか、視聴してどんな印象を持つのか、建前ではなく、本音を探るためには、視聴者の顔を見て、反応を見て、話しを聞くほかない。今回、NHKワールドTVの潜在的な視聴者としてタイの国立大学の学生にグループインタビューに協力してもらった。調査人数も限られているうえ性別の偏りがあり、また試行的に行った調査手法のため、番組の選び方や視聴方法にもさらなる工夫が必要であろう。NHKワールドの視聴者は多様であり、調査で視聴者の意向を完全に把握することはできないだろうが、総花的な調査よりも、ターゲットをしぼってメインの視聴者層の満足度をより高めていく方法を考える方が、結果として視聴者層の拡大につながるのではないだろうか。「防災の教訓・知見」が海外で活用され、日本のテレビ番組を通して、外国と日本の相互理解を深まり、友好親善、文化交流が進む。そうした国際貢献を果たせるNHKワールドとして発展していくことを望みたい。


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田中孝宜

NHK放送文化研究所 上級研究員
上智大学外国語学部英語学科
英国リーズ大学 国際社会文化研究修士
名古屋大学大学院 国際開発学博士

1988年、日本放送協会入局。2011年より現職。
主な研究テーマは、災害報道、国際協力、公共放送の世界的潮流など。

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